耐震補強、あと施工アンカーの株式会社トラスト

アンカー引抜試験(引張試験)とは

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あと施工アンカー施工後の試験および検査

アンカー施行後の試験および検査は、施工計画書通りに施工が行われているか否かを、あと施工アンカー施工業者が自主的に検査するものである。「自主検査」は接触や打音による簡便なもので、加力測定装置を用いる大がかりのものは「立合い検査」として大別される。なお、管理者が試験・検査を予定しているのであれば、そのときの方法を模して行うのが効率的である。

一般に、あと施工アンカー施工業者が行う検査は「自主検査」で表1に示す目視検査・接触検査・打音検査である。管理者が行う試験項目に加力試験が含まれている場合には、あと施工アンカー施工業者は加力試験を自主検査の項目に加えておくことが望ましい。接着系アンカーは、接着剤の硬化に時間を要するので、硬化時間を考慮して所定の強度が発現してから試験・検査を行う。

表1 あと施工アンカーの試験および検査

項目 判定基準 試験・検査方法 時期・頻度
目視検査 アンカー種類・径・施工位置・本数・角度・突出寸法が、施工計画書および施工確認シート通りであること。接着系アンカーでは、接着剤が母材表面に達していること。 目視で行う 全数
接触検査 がたつきのないこと。接着剤が硬化していること。 直接手で触る 全数
打音検査 金属音であり、濁音しないこと。適度の反発があること。 アンカーの出しろ部分をハンマーで叩く 全数
非破壊試験 抜け出し等の変位がないこと。 設計用引張強度に等しい荷重または耐震補強工事の場合には予想破壊荷重の2/3まで加力すること 全本数の0.5%すくなくとも3本以上
破壊試験 所定の固着強度が確保されていること。所定の引張り強度と剛性があること。 破壊に至まで引張荷重および変位を測定する アンカー種別・加力方式ごとに少なくとも3本以上、できれば5本以上

あと施工アンカー工事現場風景

耐震補強鉄骨ブレス用接着系アンカー(D19) 橋脚縁端拡幅工事 削岩機による穿孔状況(D32) 遮音壁用金属拡張系アンカー穿孔状況(M20) 防護柵用接着系アンカーコア穿孔状況(M30) ガードレール用接着系アンカーハンドコア穿孔状況(M27)

管理者が行うときの試験方法および判定方法

以下に管理者が行うときの試験方法および判定方法を掲げるので、現場では施工責任者の判断で必要な試験・検査方法を採用して行うとよい。

1:自主検査(目視・接触・打音検査)

目視・接触および打音による検査は、原則として、アンカー全数を対象として行う。目視検査では、使用したアンカーの種別・径・施工位置・本数・角度・母材からの突出寸法などを必要により、計測器等を用いて施工計画書(設計図)と照合しながら、また、施工確認シートを参照しながら判定する。

接触検査では、アンカーを直接手で触り、アンカーの固着状態(がたつきの有無、接着剤の硬化状態)を判定する。打音検査では、アンカーの出しろ部分をハンマー等で叩いて、その打撃音が金属音(高い音)か濁音(鈍い音)かにより、アンカーの固着状態を判定する。

2:立合検査(加力試験)

加力試験は、本設のアンカーを対象とした非破壊試験と試験用に設置したアンカーを対象とした破壊試験とがある。なお、非破壊荷重試験は、原則として、変位を測定しない。
非破壊試験では、施工した全本数の0.5%少なくとも3本以上を対象として引張力試験を行う。加力は、一般的には設計用引張強度に等しい荷重、また、耐震 補強工事の場合には予想破壊荷重の2/3を検査荷重とし、この荷重に対してアンカーが抜け出し等の変形を起こさずに耐えられれば合格とする。
これらは、日本建築防災協会で定められている方法で、予想破壊荷重とは、同協会の提案式で計算した値をいう。

管理者による「本試験」の場合

管理者による「本試験」の場合には、以上の結果を受けて、以下の手順が想定されるので、必要に応じて参考とするとよい。もしも、検査本数のうちの1 本でも不合格の場合には、全数の20%をテストし、さらにその中で不合格のものがあれば全数をテストする。なお、不合格となったものは管理者と協議の上、 切断等の処置を行い、抜け出した箇所の補修工事を行う。また、管理者と相談の上で新しく施工をやりなおすことを原則とする。

本設のアンカーとは別に試験用アンカーを設置して破壊試験を行う場合には、本設のアンカーとできるだけ類似した条件および場所を選んで行う。
加力には、引張加力とせん断加力の2タイプがある。試験本数は、各アンカー種別・加力方式ごとに少なくとも3本以上、できれば5本以上で行うと良い。
3本の場合には、それらの結果の平均値と最大値・最小値、5本以上の場合には、最大・最小の値を除外した残りの値の平均値と全体の値のばらつき(標準偏差、または最大値・最小値)などに基づき、強度・変形性能を判断する。

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